Silicon Light

Q. Grating Light Valve 技術とは?

A. シリコンライトマシンズのGrating Light Valveデバイスは、シリコンチップの表面に作製された一続きの微小なリボンからなる回折型の光MEMSです。電圧が付加されるとリボンは光の波長の何分の1かだけ変位し、回折あるいは反射する光の量を正確に調整する動的な可変回折格子として働きます。

Q. Is Grating Light Valve とは分光器で用いられる可変グレーティングのことですか?

A. いいえ違います。GLVは確かにグレーティング(回折格子)構造を持っていますが、波長を選択するようにはなっていません。GLVは特定の波長の強度を制御するデバイスです。

Q. なぜGrating Light Valveは一次元のアレイなのですか?

A. 各ピクセルの変調速度が速いからです。スキャニング(走査)を併用することで、GLVは驚くべき高解像度を実現できます。走査方向の画素数は事実上無制限で、ステップ・アンド・リピートのような送り方をする必要もありません。

Q. Grating Light Valve 技術の応用にはどんなものがありますか?

A. GLV技術は汎用性があり、当社は様々な市場でOEM先企業の問題を解決する革新的な製品を提供してきました。GLVは現在、高解像度ディスプレイや高性能コンピューター・ツー・プレートの光変調に応用されています。

Q. 同じデバイスがどうしてすべての用途に使えるのですか?

A. 根幹を成す技術は幅広い波長に使えます。近赤外域の印刷用途、可視光のディスプレイ用途などそれらの用途でも主導的な会社が有効性を証明しています。当社はまた、マスクレスリソグラフィなど短い波長にも対応するためリボンの形状を変更することも行ってまいりました。それに加え、各アプリケーションは単に違った波長を用いるだけでなく、異なった仕様を要求しますので、シリコンライトマシンズはそういった厳しい要求に応えるためカスタム製品を提供しています。

Q. 回折MEMSの信頼性は高いのですか?

A. 当社のMEMSはきわめて高い信頼性を持っています。リボンが変位する量は非常に小さく(~0.2ミクロン)可動部に他の部材と接触(衝突)する箇所はありません。さらに、GLVは高出力レーザーが照射された状態でも長期間にわたり安定したままです。私たちのMEMSは1兆回以上の繰り返し変位を受けても疲労の兆候は見られません。

Q. GLVはチルトミラー(ミラーが傾くタイプの)MEMSとどう違うのですか?

A. 多くのチルトミラー型デバイスはシリコン基板からエッチングで作られ、表面にミラーが浮いた形になっています。ミラーの運動と位置決めは精密な制御回路と帰還メカニズムが必要で、このタイプのデバイスは光源から目標のファイバーまで一定の強度で光を動かします。言い換えると、光強度は一定で、角度だけが変わります。 対照的にGLVは、静的状態では単なるミラーとして働きますが、動的状態では個別制御可能な回折格子として機能します。このユニークな構造により、GLVはスピード、精度、信頼性、製造容易さの点で非常に優位な特長を持ちます。